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【CuoreUp #036】小さな嘘が大きな嘘を作り出す理由(ワケ)

  • 2015年9月10日(木) 20:11 JST
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◆ 今回のCuoreUp

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今回のテーマは『小さな嘘が大きな嘘を作り出す理由(ワケ)』です。

嘘をつく理由は様々ですが、最初のきっかけは、

 失敗を隠したい
 見栄を張りたい
 良く思われたい
 バカにされたくない
 目立ちたい


などの、利己的な理由から、口を衝いて出てしまうような、
最初は、悪気の無い小さな嘘のようです。

「うっそだぴょ~ん」と軽く笑い飛ばせるような、
「賑やかし系の嘘」なら、場も和んで良いのですが、
自己保身系や実績捏造系は、非常に厄介なのです。

なぜ厄介なのかというと、
口を衝いて出た嘘に対し周囲が否定的な反応を示すことで、
バレるのではないかという恐れも相まって、
さらに嘘の上塗りをしてしまうからです。


「一貫性の原理」という心理法則があります。

自分の発言や行動に対して「一貫性」を保とうとする心理が、
次の発言や行動に対して、無意識に方向づけをしてしまう。
というものです。

「一貫性の原理」の代表的な例としては、
事前アンケートと寄付のエピソードです。

寄付の前に「飢餓に苦しむ人達を救う必要がありますか?」と、
アンケートなどを用いて質問し、その回答として、
「必要がある」と答えた人は、普段は寄付しない人でも、
この時だけは寄付してしまう。というものです。

「救う必要がある」から「寄付をする」という流れが、
本人にとって、違和感があったとしても、
「寄付をせざるを得ない」という感覚を生み出しているのです。

違和感があっても抗えないのは、
「寄付をする」ことで「救う必要がある」という考えを、
自ら「肯定する必要」を感じたことです。


話を「嘘」に戻します(笑)

重要なポイントは「肯定する必要」を感じたことです。

例えば「救う必要なんかない」と思っている人が、
先ほどのアンケートで「嘘」をついて、
「救う必要がある」と答えたとします。

その人は、寄付をするでしょうか?

…そうです。
「嘘」を肯定する為に、寄付をするのです。

厳密な統計結果はないので、推測の域を出ませんが、
恐らくは「救う必要がある」と思っている人よりも、
「嘘」ついた人の方が寄付の額は多いものと思われます(汗)


さて「一貫性の原理」により、
嘘を重ね続けてしまうことを、理解できたとしても、
まだ疑問は残ったままです。

何故、より「大きい嘘」をついてしまうのでしょう…。

実は本人的には「大きな嘘」をついているつもりは、
微塵もないのです。

それはまるで「雪ころがし」のようなのです。

「雪玉(小さな嘘)」を転がしていたら、
あっと言う間に「巨大な雪の塊(大きな嘘)」に…。
そんな感じなのかも知れません。

「雪玉」が小さい間は、自分で壊すことも容易です。
しかし「巨大な雪の塊」になってしまうと、
本人でも、コントロール不能となります。

そうです。
本人の意思に関わらず「巨大化」するのです。

この状態に陥ってから「嘘」を悔やんでも、
時すでに遅し…どうにも挽回は不可能です。

「小さい嘘」が「大きな嘘」を生むということを認識し、
未然に防ぐしかありません。


人と言う生き物は、非常に弱い生き物で、
ミスや間違いを指摘されても、素直に認めることが出来ず、
言い訳したり、誤魔化すために「嘘」をついたりします。

実は「自信」を持っている人は、
「嘘をつかない」と言われています。

真偽の程は定かではありませんが、
確かに、そんな印象もあります。

吾輩の周りでも「嘘をつく人」は、
「自分に自信のない人」が多いと感じます。

自分を守るためだったり、
自分を凄い人だと思わせたかったり、
リアルな等身大の自分ではなく、
「理想の自分」を「本当の自分」と思い込みたい人が、
「小さい嘘」を重ね続け、しまいには、
「大きな嘘」をついてしまうのかも知れませんね。

 

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◆ お知らせ

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9/24(木) 19時~ 田町にて開催致します。

CuoreUp 9月度 セミナー&情報交換会 『その教え方、間違っていませんか?』
http://www.cuore-up.net/calendarjp/event.php?eid=20150901162946790

◆ セミナー

 「間違った教え方」では、誰も理解が深まらず、身につけることは出来ません。
 「出来が悪い」と嘆く前に「教え方」が適切か、振り返ってみましょう。
 「教え方」の「やっては行けないこと」と「意識すべきこと」を整理し、
 教え上手を目指しましょう!!

  ・「なぜ出来ない」の「なぜ」を分析…出来ない理由はどこにあるのか
  ・「知識」と「スキル」の分離…無知と未経験をゴッチャにしない
  ・「やる気」や「根性」は不要…身につけることで得られるモノを認識する
  ・「上手な教え方」…押さえるべきポイント

 について、整理致します。

◆ 情報交換会

 「教え方」について、皆様と情報交換致します。
 「私の教え方って大丈夫?」という不安を解消しましょう!!


◆ 参加費

 プレミア会員 : 1,080円(消費税含む)
 ベーシック会員 : 2,160円(消費税含む)
 非会員 : 5,400円(消費税含む)


◆ 今後の開催予定

  10月 3日(土) 14時~「お家騒動」から考える「素質統計学」の活用法 in 姫路
  10月27日(火) 19時~ テーマ未定
  11月25日(水) 19時~ テーマ未定
  12月17日(木) 19時~ フリートーク忘念会

 

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◆ あとがき

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「一貫性の原理」は、マーケティングやマネジメントで、
用いられることが多いテクニックとして知られています。

また「フット・イン・ザ・ドア」テクニックといって、
販売員などが使う技法としても広まっています。

本来はビジネスに使うテクニックなのです ^^;

「心理原則」というのは、人の無意識に働きかけ、
行動の方向性を決めてしまうのです。

ちなみに、ストレス下にあると、
「心理原則」による行動が、
顕著に悪い方向に進むようです。

なんとも、怖いですね ^^;

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