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【CuoreUp #075】暴走する究極のお節介「パターナリズム」

  • 2016年7月 1日(金) 11:08 JST
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◆ 今回のCuoreUp

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今回のテーマは『暴走する究極のお節介「パターナリズム」』です。

「パターナリズム」という言葉、
あまり耳慣れない言葉かもしれませんね。

日本では「父権主義」と訳されており、
強い立場にある者が、弱い立場にある者の、
利益になるようにと、本人の意志に反して、
行動に介入・干渉することを意味しています。

そうです。
いわゆる「お節介」のことです(笑)

「お節介」というと、
なんとも軽い印象があるようにも、
思ってしまうのですが、
実は、とても恐ろしい感覚でもあるのです。

この「パターナリズム」ですが、
医療や介護の分野では
「注意すべき思考」として、
位置付けられているのです。

医師や介護士は、患者や被介護者に対し、
「あなたの為に」という思いが
強いと言われているからです。

医師のインフォームドコンセントで、
治療方針を相談している際に、
医師が最良と思える治療法を、
あたかも患者にとって最良であるかのように、
説得してしまうことがあります。

介護の現場では、事故に合わないよう、
必要最低限のモノだけを渡し、
被介護者に選択の自由を与えないといった、
介護方法が問題となってきています。


「パターナリズム」というのは、
知的に優れた人や権力者によくみられ、
「自分は優れている」という感覚が、
「あなたは何も知らない」のだから、
「私の言う通りにすればいい」という、
支配欲やコントロール欲へと発展することが、
しばしば指摘されています。

個人的には、
師弟関係、未成年者との親子関係に限って言えば、
パターナリズムは、それなりの効果があるし、
比較的、適切な範囲内での干渉と感じています。

ただし、この範囲を超えてしまうと、
大抵の場合がブーメランとなり、
予測不能な方向へと飛んで行ってしまい、
コントロールすることなど、
出来ない事態に陥っているように感じます。


パターナリズムが暴走しやすい理由として、
強い立場の人が弱い立場の人に対して、
干渉していることです。

例えば、弱い立場の人が、
干渉に逆らって行動したあげく、
目的を果たせなかった場合には、
物凄い罵声を浴びせられるのは、
誰もが想像出来ると思います。

では逆に、
目的を果たした場合はどうでしょう?

  「君たちを試したんだよ」
  「今回は運が良かっただけ」

などといった、意味不明な反応をして、
自分の干渉が誤りであったことなど、
万に一つも認めることはありません(笑)

つまり、どっちにころんでも、
立場は一向に変わらない上、
失敗した場合のリスクが高く、
二度と逆らえないという、
さらなる支配が強まってしまい、
より一層、パターナリズムが激化するのです。


パターナリズムが暴走してしまう人は、
常に「自分は優れている」という感覚に支配され、
「周りは愚か者ばかりだ」と憂いています。

この手のタイプは、自信に満ち溢れ、
発言力や行動力にすぐれ、
人を惹き付けるカリスマ性さえも、
持ち合わせている人もいます。

勿論、
パターナリズムが適切に機能している間は、
まったく問題はありませんし、
ある程度までの組織が進化する上では、
必要不可欠な存在ともいえます。

また、様々な局面で、
進展が滞っている場合などでは、
とても活躍してくれるという、
有難い存在でもあります。


しかし、
パターナリズムの暴走は、
非常に恐ろしい人を、
世に生み出してしまうことを、
歴史は語ってくれています。

そうです。
アドルフ・ヒトラーです。

自分は優秀である。
そして自分は善である。
民は何も知らない。
そして民は愚かである。
そんな民を救えるのは、
自分のみである。
だから民は自分に従えば良い。


ちょっと飛躍が過ぎるように、
見えてしまうかも知れませんが、
そんな側面があるのが、
「パターナリズム」です。

あなたは「お節介」が、
過ぎていたりしませんか?(笑)

 

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ご存知でしたか?

幾人かの歴史上の暴君は、
民主主義の多数決によって、
この世に生み出されて来たことを・・・。

アドルフ・ヒトラーも、
その一人なんですよね(汗)

多数決によって産み落とされた、
パターナリズムの持ち主は、
かなり厄介なのであります。

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